2026年8月26日、Q-NekoはIEC/ISO JTC 3A WG2との合同ワークショップを開催しました。
EU、日本をはじめ世界各国から57名が参加し、量子・HPC計算基盤および関連技術の現状と成果を共有しながら、研究開発と標準化の接点について意見を交わしました。議論の中心となったのは、ベンチマーク、プレ標準化、そして将来の標準化活動です。
量子・HPC標準化における課題と方向性
ワークショップでは、具体的な研究活動やユースケースをもとに、量子・HPC標準化における共通課題と今後の方向性について検討しました。
特に大きな論点となったのが、量子技術の急速な発展と標準化活動との関係です。技術革新を促進しながら、標準化に向けた共通基盤をどのように形成していくか、そのバランスの重要性について、認識を共有しました。
多様なハイブリッドHPC+QC基盤が併存する現状を踏まえ、共通の用語体系や参照モデル、アーキテクチャ記述を整備する必要性が指摘されました。これらは将来の標準化を支える基盤となる要素です。
また、ベンチマークおよび相互運用性に関する課題も重要なテーマとなりました。実運用を想定した共通ベンチマーク手法の確立に加え、ハードウェアやベンダーへの依存を抑えた統合フレームワークの重要性が示されました。これは技術的な分断を回避し、エコシステム全体の発展を促す観点からも、重要な論点です。
Q-Nekoによる研究成果と標準化への貢献
Q-Nekoは、信頼性の高いハイブリッドHPC+QC基盤の実現に向けた取り組みを紹介しました。応用分野におけるアルゴリズム開発、ハイブリッドソフトウェアスタックやシステムの統合、ハイブリッドワークフローを対象とした実環境でのベンチマークなど、プロジェクトで進めている研究成果のハイライトと、研究成果や実証データに基づくプレ標準化活動への貢献について共有しました。
議論を通じ、研究プロジェクトと標準化団体との緊密な連携が、研究開発と標準化のギャップを埋めるうえで重要であることが改めて認識されました。将来の国際標準を支えるうえで、ハイブリッドHPC+QC基盤に関する実践的な研究を推進する国際協力プロジェクトとして、Q-Nekoは重要な役割を担っています。
この場を借りて、ご講演いただいた皆様、ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。今後も研究開発コミュニティと標準化コミュニティの対話を深め、連携を継続してまいります。